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 前回の「その1」では、イメージセンサーについて見てみました。

 今回は「その2」として、レンズマウントについて、具体的にチェックポイントを見ていきたいと思います。

ポイント2:レンズマウント

SONY ILCE-7 α7 レンズマウント
SONY ILCE-7 α7 レンズマウント
 前回見たとおり、デジタルカメラによって記録される写真の画質は、「イメージセンサー」「画像処理エンジン」、そして「レンズ」によって決まります。
 「レンズマウント」とは、ミラーレスカメラにレンズを装着するときの規格のことで、たとえばキヤノンのEOS M100には「キヤノンEF-Mマウント」が採用されており、このレンズマウントに対応したレンズを装着することができます。

 ミラーレスカメラはシステム・カメラとも言われているように、カメラ本体とレンズとが合わさって初めて撮影が可能となります。

 一般的には、まずカメラ本体を選択してからレンズ選びという順番になりますが、人によっては「このレンズを使いたいから」「フィルム時代のレンズ資産があるから」といった理由で、カメラを選ぶ方もいます。

レンズマウントとは?

 レンズマウントには、物理的に接続するための規格だけでなく、電気信号をやりとりするための規格も含まれています。

 すべてのミラーレスカメラは、レンズマウントに「バヨネットタイプ」を採用しており、レンズをボディに装着するときには、レンズを差し込んだ上で回転し固定します。

 レンズとカメラ側の両方には3~4本の爪が設けられており、お互いの空いているところに差し込んだ上で回転させると、重なり合った爪で接合を保持することができます。ライフル銃に銃剣(バヨネット)を装着する時の動作と似ていることから、この名称がついたようです。

 ミラーレスカメラの交換レンズには、ごく一部のものをのぞき、CPUが内蔵されています。

 カメラ側のCPUとレンズ側のCPUとが連動し、フォーカスや絞りを操作するだけでなく、レンズ側で得られた情報をカメラ側に伝える役割も担っています。

 具体的にどのような情報をやりとりしているのかをメーカーは公表していませんので、仮に同じレンズマウントであったとしても、メーカー純正のレンズ以外では動作に問題が出る可能性もあります。




ミラーレスカメラの主なレンズマウント

名称
口径(内径)
フランジバック
センサーサイズ
キヤノン EF-M
47mm
18mm
APS-C
おそらくフルサイズも可
ソニー E
46mm
18mm
APS-C
フルサイズ
富士フイルム X
43.5mm
17.7mm
APS-C
マイクロフォーサーズ
40mm
20mm
4/3型
ニコン 1
36mm
17mm
1型
ペンタックス Q
29mm
9.2mm
1/1.7型
シグマ SA
45mm
44mm
APS-C
フルサイズ

※フランジバックとは、レンズマウントから撮像面までの距離のことを言います。

 対応するイメージセンサーのサイズが大きければ大きいほど、レンズマウントの口径も大きくなります。

 これに対し、フランジバックについては、ミラーレスカメラでは概ね20mm弱となっています。原理上、フランジバックよりもカメラボディを薄くすることはできません。

 なお、シグマはデジタル一眼レフと同じレンズマウント「シグマSAマウント」をミラーレスカメラでも採用しています。そのため、マウントアダプターを使わなくても、シグマSAマウントに対応したデジタル一眼レフ用レンズをそのまま使用することが可能ですが、逆にカメラ本体のマウント部は厚くなってしまいます。

 ここには掲載していませんが、ペンタックスはK-01というミラーレスカメラをリリースしていました。このカメラは、デジタル一眼レフからミラーボックスを取り外した形状となっており、レンズマウントもデジタル一眼レフと同じ「ペンタックスKマウント」が採用されていました。

マウントアダプターとは?

Canon EF-EOSM マウントアダプター
Canon EF-EOSM マウントアダプター
 デジタル一眼レフをリリースしている会社は、自社のデジタル一眼レフ用のレンズをミラーレスカメラにも使用できるように、マウントアダプターを提供しています。

 ミラーレスカメラのフランジバックは、デジタル一眼レフのフランジバックよりも短いため、デジタル一眼レフ用のレンズとカメラの間にマウントアダプターを挟むことで撮影が可能となります。

 ただし、注意しなければいけないのは、メーカーによってはすべての機能をサポートしていないと言うことです。また、機能的にはカバーしていても、オートフォーカス速度が遅くなったりといった性能面で使用感に影響するものもあります。

 マウントアダプターには、いわゆるサードパーティ製のものもあります。とくに、違うメーカーのレンズを装着するためのマウントアダプターは、こうしたサードパーティのものしかありません。こうしたマウントアダプターは、物理的に装着することを目的としていますので、基本的にフォーカシングや露出制御などは、すべてマニュアル操作で行うことになります。




メーカー純正マウントアダプター

 メーカーが用意している純正マウントアダプターには、次のようなものがあります。

 基本的には、自社のデジタル一眼レフ用のレンズを装着するためのマウントアダプターですが、パナソニックのようにライカのレンズに対応したものもあります。

メーカー
製品名
対応レンズ
主な注意点
キヤノン
EF-EOS M
EFシリーズのレンズ
(EF-M、CN-E以外)
EFレンズの全機能が使用可能。
ソニー
LA-EA4
Aマウントレンズ
TTL位相差検出方式オートフォーカス機能を内蔵。
ニコン
FT1
Fマウントレンズ
現行の全Fマウントレンズに対応。
パナソニック
DMW-MA1
フォーサーズ用レンズ
コントラストAFに対応していないレンズでは、マニュアルフォーカスのみ。
パナソニック
DMW-MA2M
ライカカメラ社製Mマウントレンズ
オートフォーカス等には非対応。
パナソニック
DMW-MA3R
ライカカメラ社製Rマウントレンズ用
オートフォーカス等には非対応。
オリンパス
MMF-3
フォーサーズ用レンズ
防塵防滴対応。

各社のレンズのポイント

キヤノン:EF-Mレンズ

Canon EF-M 22mm F2 STM
Canon EF-M 22mm F2 STM
 キヤノンはEOS Mシリーズを、デジタル一眼レフのサブカメラ的に位置づけてきたこともあり、EF-Mレンズは合計7本だけがリリースされています。

 とはいえ、背景には膨大なEFシリーズのレンズ群があり、マウントアダプターを使うことで、ほぼすべてのデジタル一眼レフ用レンズを使うことができます。

 最低限のラインアップは揃えられていますが、今後は、コンパクトなミラーレスカメラの特長を生かした専用レンズの品揃えが、徐々に厚くなっていくものと思われます。

カテゴリー
レンズ名
単焦点レンズ
EF-M 22mm F2 STM
マクロレンズ
EF-M 28mmF3.5 Macro IS STM
広角ズームレンズ
EF-M 11-22mm F4-5.6 IS STM
標準ズームレンズ
EF-M 18-55mm F3.5-5.6 IS STM
EF-M 15-45mm F3.5-6.3 IS STM
望遠ズームレンズ
EF-M 55-200mm F3.5-6.3 IS STM
高倍率ズームレンズ
EF-M 18-150mm F3.5-6.3 IS STM
ソニー:Eレンズ

SONY E 35mm F1.8 OSS SEL35F18
SONY E 35mm F1.8 OSS SEL35F18
 ソニーは急速にレンズラインアップを整えており、最近はフルサイズに対応したFEレンズもたくさんリリースされてきています。

 広角ズーム、標準ズーム、望遠ズーム、高倍率ズームと幅広く焦点域がカバーされているとともに、概ね重なるスペックでも、レンズ銘の付けられた高描写性能のレンズが別に用意されていたり等、幅の広さを感じます。

 ソニーの場合、必ずしも光学的補正にはこだわらず、カメラ側での電子的補正を踏まえたレンズとなっていることも特徴です。たとえば歪曲収差を補正するときも、光学的補正によって陣笠収差になるよりは、むしろ樽形収差のままで電子的に補正した方が、最終的な収差は小さくなります。

 もちろんカメラ側で電子的補正機能のON-OFFは可能ですが、このあたりを気にされる方は注意が必要かもしれません。

 また、オートフォーカス機能を内蔵したマウントアダプターLA-EA4を使用することで、膨大なAマウントレンズの資産が使えることも魅力的です。

カテゴリー
レンズ名
単焦点レンズ
FE 85mm F1.8 SEL85F18
FE 100mm F2.8 STF GM OSS SEL100F28GM
FE 50mm F1.8 SEL50F18F
Planar T* FE 50mm F1.4 ZA SEL50F14Z
FE 85mm F1.4 GM SEL85F14GM
FE 28mm F2 SEL28F20
Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA SEL35F14Z
Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA SEL35F28Z
Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA SEL55F18Z
E 20mm F2.8 SEL20F28
E 35mm F1.8 OSS SEL35F18
E 50mm F1.8 OSS SEL50F18
Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA SEL24F18Z
E 16mm F2.8 SEL16F28
マクロレンズ
FE 50mm F2.8 Macro SEL50M28
FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28G
E 30mm F3.5 SEL30M35
広角ズームレンズ
FE 12-24mm F4 G SEL1224G
FE 16-35mm F2.8 GM SEL1635GM
Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS SEL1635Z
E 10-18mm F4 OSS SEL1018
標準ズームレンズ
E PZ 18-110mm F4 G OSS SELP18110G
FE 24-70mm F2.8 GM SEL2470GM
FE PZ 28-135mm F4 G OSS SELP28135G
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS SEL2870
Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS SEL2470Z
E PZ 18-105mm F4 G OSS SELP18105G
Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS SEL1670Z
E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS SELP1650
E18-55mm F3.5-5.6 OSS SEL1855
望遠ズームレンズ
FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS SEL100400GM
FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS SEL70300G
FE 70-200mm F2.8 GM OSS SEL70200GM
FE 70-200mm F4 G OSS SEL70200G
E 55-210mm F4.5-6.3 OSS SEL55210
高倍率ズームレンズ
FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS SEL24240
E PZ 18-200mm F3.5-6.3 OSS SELP18200
E 18-200mm F3.5-6.3 OSS LE SEL18200LE
E18-200mm F3.5-6.3 OSS SEL18200
ニコン:1レンズ

Nikon 1 VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM
Nikon 1 VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM
 ニコンの1シリーズは、ちょっと失速気味です。最新モデルのJ5が発売されてから、そろそろ2年半となりますので、このまま継続されるのか、少々不安なところがあります。

 レンズについても合計12本のリリースにとどまっており、マウントアダプターFT1でFマウントレンズが使えるとはいえ、1型イメージセンサーを採用した小型軽量が売りの一つであるニコン1システムとしては、やはり専用レンズが欲しいところです。

 個々のレンズを見ると、たとえば1 NIKKOR VR 70-300mm f/4.5-5.6のように、35mm換算で190mm-810mmという超望遠ズームを片手で握ることができるサイズで実現しているものなど、魅力的なものも少なくありません。

 ニコン1システムの新製品はしばらく出ていませんが、値頃感もあり、店頭ではそこそこ売れているようです。小さなイメージセンサーを活かし、他のミラーレスにはない特徴的なカメラ・システムとして選択するのも「あり」だと思います。

カテゴリー
レンズ名
単焦点レンズ
AW 10mm f/2.8
32mm f/1.2
18.5mm f/1.8
10mm f/2.8
マクロレンズ
広角ズームレンズ
VR 6.7-13mm f/3.5-5.6
標準ズームレンズ
VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM
11-27.5mm f/3.5-5.6
VR 10-30mm f/3.5-5.6
望遠ズームレンズ
VR 70-300mm f/4.5-5.6
VR 30-110mm f/3.8-5.6
高倍率ズームレンズ
VR 10-100mm f/4-5.6
VR 10-100mm f/4.5-5.6 PD-ZOOM