E-M10 Mark3では何が変わったのか?

9月1日に正式発表された新世代のエントリー機、OM-D E-M10 MarkIIIが、いよいよ明日、9月15日に発売開始となります。

もともと、E-M10シリーズは、オリンパスの電子ビューファインダー内蔵ミラーレス機、OM-Dシリーズのエントリー機として登場しました。

初代の無印E-M10は2014年2月、2代目となるE-M10 MarkIIは2015年9月、そして今回の3代目が2017年9月のリリースですので、2年ぶりのモデルチェンジとなります。

これまでのE-M10と比べ、3代目E-M10がどのように進化したのか、そのポイントを見ていきます。

画像処理エンジンがTruePic VIIIに進化

まずはじめに注目すべきは、これまでの画像処理エンジンTruePic VIIが新世代のTruePic VIIIにバージョンアップしたという点です。

搭載されたTruePic VIIIは、フラグシップ機であるOM-D E-M1 MarkIIでも採用されたものであり、最新の技術が惜しみなく採用されています。

フィルムカメラ時代には「画像はレンズによって決まる」と言われてきましたが、デジタルカメラの時代に入ると、レンズに加えて、イメージセンサーと画像処理エンジンによって、画像のクオリティが決定されるようになりました。フィルムに相当するのがイメージセンサーであるとすると、ラボでの現像処理は画像処理エンジンにあたります。

実際に画像処理エンジンが担う役割は極めて大きく、イメージセンサーが受けた光情報をどのように画像の形に作り上げるかという機能はもちろんのこと、どの程度の処理能力があるかによって、連写性能も大きく決まってきます。その意味では、画像処理エンジンは、デジタルカメラにおける最も重要な部品の一つであるといえます。

4K動画撮影に対応

画像処理エンジンの進化に伴い、動画性能もアップしました。E-M10 Mk2ではフルHD(1920×1080)60pでの撮影が上限でしたが、E-M10 Mk3では新たに4K(3840×2160)30pでの動画撮影も可能になりました。

最近の薄型テレビは4Kパネルを搭載したものが主流となってきており、最高レベルの画質で動画を記録できる点は、ファミリーユーズをメインターゲットとしたエントリークラスだからこそ大切な点かもしれません。

また、細かいところですが、カメラ単独で、動画からの静止画切り出しにも対応しました。

最高1/16000秒の高速シャッターに対応

新たに電子シャッターが搭載された点も、E-M10 Mk3の進化点です。E-M10 Mk2まではメカニカルシャッターだけを搭載しており、最高で1/4000秒までとなっていました。

Mk3でもメカニカルシャッター使用時には1/4000秒が上限となりますが、新たに電子シャッターも搭載しており、これを用いると最高で1/16000秒の高速シャッターを切ることができます。

マイクロフォーサーズには明るいレンズも多く揃えられており、日中の屋外などでは2段分高速シャッターが使えることで、表現の幅がかなり広がってきます。

ボディ外観はどう変わったか?

OM-D E-M10 MarkIII OM-D E-M10 MarkII
前面 オリンパス OM-D E-M10 Mark3 前面 オリンパス OM-D E-M10 Mark2 前面
ボディ前面のデザインは共通していますが、グリップの形状やレンズ取り外しボタン周辺の処理など、細かい部分ではブラッシュアップされています。
後面 オリンパス OM-D E-M10 Mark3 後面 オリンパス OM-D E-M10 Mark2 後面
液晶パネルは、どちらもタッチ操作に対応した104万ドット3型パネルが搭載されています。MK3では十字キー部分にISO等の印字がされており、よりわかりやすくなっていると思います。
上面 オリンパス OM-D E-M10 Mark3 上面 オリンパス OM-D E-M10 Mark2 上面
上面デザインもMK2を踏襲していますが、モードダイヤルが一回り大きくなり、印字されている文字も識別しやすくなっています。




E-M10 Mark3の特徴は?

E-M10 MarkIIIは、エントリークラスのOM-Dであり、ファミリーユーズをメインターゲットにしたミラーレスカメラです。

選択に当たっては、2015年2月に発売となったOM-D E-M5と比べられる方も多いと思います。E-M5 Mark2が登場してから、すでに2年半が経過していますが、カメラとしてはミドルクラスの中身を持っており、価格的にもほぼ同等レベルになっています。

E-M5 Mark2では、防塵防滴ボディに、より大型の電子ビューファインダーを搭載しているなど、カメラ全体の作りはワンランク上の内容となっています。

しかし、一方で画像処理エンジンは一世代前のTruePic VIIであり、イメージセンサーも両機種は有効1605万画素と同等のものが搭載されていますので、得られる画像自体は、多くの場合、OM-D E-M10 Mark3に分がありそうです。

とくに、OM-D E-M10 MarkIIIでは、4K動画の撮影にも対応していますので、ハードな使い方を多用したり、カメラ自体の持つ質感を重視しないのであれば、やはり新型のOM-D E-M10 Mark3の方が適していると思います。

E-M10 Mark3の価格は?

明日に発売開始をひかえ、ネット上の価格も概ね出そろっているようです。

ボディ単体では、8万円前後、これに14-42mmと40-150mmの2本のズームレンズがセットになったEZダブルズームキットでは11万円前後の価格で発売開始となっています。

ちなみに、この売り出し価格は、OM-D E-M10 Mark2の発売時とほぼ同等であり、おそらく今年の年末には各々1~2万円程度価格が下がるものと思われます。

E-M10シリーズの仕様比較

E-M10 E-M10 Mk2 E-M10 Mk3
イメージセンサー 4/3型
Live MOSセンサー1605万画素
画像処理エンジン TruePic VII TruePic VIII
シャッター 60-1/4000秒(メカニカル) 60-1/4000秒(メカニカル)
30-1/16000秒(電子)
ファインダー アイレベル式液晶ビューファインダー
144万ドット
アイレベル式OLEDビューファインダー
236万ドット
液晶モニター 3.0型
可動式TFTカラー液晶104万ドット
タッチ対応
記録動画 最大フルHD(1920×1080)
30p
最大フルHD(1920×1080)
60p
最大4K(3840×2160)
30p
連写性能
(RAW)
連写H:8.0コマ/秒で約16コマ
連写L:3.5コマ/秒で約20コマ
連写H:8.5コマ/秒で約22コマ
連写L:4.0コマ/秒で容量一杯まで
連写H:8.6コマ/秒で約22コマ
連写L:4.8コマ/秒で容量一杯まで
内蔵フラッシュ GN=5.8(ISO100)
電池 BLS-5
約320枚
BLS-50
約320枚
BLS-50
約330枚
大きさ(mm)
幅x高さx奥行
119.1×82.3×45.9 119.5×83.1×46.7 121.5×83.6×49.5
重さ
電池・カード含む
約396g 約390g 約410g

OM-Dシリーズの仕様比較

E-M1 Mk2 E-M5 Mk2 E-M10 Mk3
イメージセンサー 4/3型
Live MOSセンサー2037万画素
4/3型
Live MOSセンサー1605万画素
画像処理エンジン TruePic VIII TruePic VII TruePic VIII
シャッター 60-1/8000秒(メカニカル)
30-1/32000秒(電子)
60-1/8000秒(メカニカル) 60-1/4000秒(メカニカル)
30-1/16000秒(電子)
ファインダー アイレベル式OLEDビューファインダー
0.48型236万ドット
液晶モニター 3.0型
2軸可動式TFTカラー液晶104万ドット
タッチ対応
3.0型
可動式TFTカラー液晶104万ドット
タッチ対応
記録動画 最大4K(3840×2160)
30p
最大フルHD(1920×1080)
60p
最大4K(3840×2160)
30p
連写性能
(RAW)
連写H:15.0コマ/秒で約84コマ
連写L:10.0コマ/秒で約148コマ
連写H:10.0コマ/秒で約16コマ
連写L:5.0コマ/秒で容量一杯まで
連写H:8.6コマ/秒で約22コマ
連写L:4.8コマ/秒で容量一杯まで
内蔵フラッシュ GN=5.8(ISO100)
防塵防滴性能
電池 BLH-1
約440枚
BLN-1
約310枚
BLS-50
約330枚
大きさ(mm)
幅x高さx奥行
134.1×90.9×68.9 123.7×85×44.5 121.5×83.6×49.5
重さ
電池・カード含む
約574g 約469g 約410g



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